心臓がドキドキする、脈が飛ぶ感じがする——そんな経験はありませんか?
こうした症状が心房細動のサインである可能性があります。ただ、怖いのは「症状がないのに心房細動が進んでいる」ケースが非常に多いことです。この記事では、心房細動の代表的な症状と、自分では気づきにくい場合の注意点をお伝えします。
心房細動になると、心拍のリズムが完全に乱れます。特に発症初期は心拍が速くなりやすく、次の3つの症状が現れることが多いです。
脈が不規則になり速くなることで、「胸がドキドキする」「脈が飛ぶ感じがする」「心臓がバクバクする」といった感覚が生じます。安静にしているときに突然現れたり、数秒から数時間続いたりと、出方は人によってさまざまです。「いつもと脈のリズムが違う」と感じたら、心房細動の可能性を疑ってみてください。
心拍数が速くなることで心臓が疲弊し、血液を送り出す力が低下します。その結果、「少し動いただけで息が切れる」「階段を上ると苦しい」「横になっていても息苦しい」といった症状が出ることがあります。以前と比べて体力が落ちたと感じている場合も、心房細動が関係しているかもしれません。
心房細動が起きている間に、脈拍の司令塔(洞結節)の働きが弱まることがあります。心房細動が止まった瞬間に洞結節が動き出すのに時間がかかり、5〜10秒ほど心拍が止まることで脳への血流が一時的に途絶えます。この「一時的な血流の途絶」がめまいやふらつきの原因です。ひどい場合には、そのまま失神してしまうこともあります。
3大症状のほかにも、以下のような症状が見られることがあります。
・胸の不快感・圧迫感
・胸の痛み
・全身のだるさ・疲れやすさ
これらは心房細動に限らず、他の心臓病でも起こる症状です。気になる症状が続く場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
心房細動でとくに注意が必要なのが、「症状がないまま進行するケース」です。
心房細動の患者さんの40〜50%は、動悸などの自覚症状がありません。これを「無症候性心房細動」と呼びます。
症状がないため、自分では気づけません。そして気づかないまま放置していると、血液が心房の中でよどんで固まりやすくなり、血栓(血の塊)が作られます。この血栓が脳の血管に詰まることで脳梗塞を引き起こすのです。
症状がないからといって安心は禁物です。放置すると脳梗塞などの重篤な合併症リスクが高まります。健診で心電図の異常を指摘された場合は、症状の有無にかかわらず必ず専門医を受診してください。
次のいずれかに当てはまる方は、できるだけ早く循環器内科を受診してください。
・動悸・息切れ・めまいが繰り返し起こる
・脈が不規則だと感じる
・突然の失神・気を失いそうになる感覚がある
・健康診断や心電図検査で「不整脈の疑い」を指摘された
・特に症状はないが、家族に心房細動の人がいる
自宅でも、手首(橈骨動脈)や首筋(頸動脈)に指を当てて脈を測る「検脈(けんみゃく)」をすることができます。1分間脈を数えてみて、リズムが不規則だったり、1分間に100回以上の速い脈が続いていたりする場合は受診の目安になります。
検脈はあくまでも参考です。確実な診断には心電図検査(とくに発作中のホルター心電図)が必要です。「気になるけど病院に行くほどでもないかな」と迷っている方こそ、一度ご相談ください。・心房細動の3大症状は「動悸」「息切れ」「めまい・ふらつき」
・患者さんの40〜50%は自覚症状がない「無症候性心房細動」
・症状がないまま放置すると血栓ができ、脳梗塞を引き起こすリスクがある
・健診で心電図の異常を指摘された場合は、症状がなくても必ず受診を
・気になる脈の乱れがあれば、まず循環器内科へ相談を